新築マンションを購入した場合、いよいよ建物が完成したら入居前に大きなイベントが待っています。
それは、実際に購入したお部屋の中に入れる「内覧会」です。
内覧会は建物を引き渡す不動産会社や施工会社にとっても重要な1日となります。
大きな目的は、契約した部屋がパンフレット図面通りに出来上がっているかをチェックすること、そして建具や内装の補修箇所がないかどうかチェックすることです。
チェック事項に上がった箇所は、鍵の引き渡しまでにきちんと補修してもらえます。
今回は、内覧会でチェックするべきポイント、持参した方がよいものなどをお話しします。
パンフレット図面は契約書面
モデルルームを見学し、契約した時には重要事項説明を受けますが、完成済みの物件で無い限り、契約当初は建築途中ということもあり、実物を確認する事ができません。（一方、中古マンションは実物を確認して購入できるメリットがあります。）
その代わりに「こういう建物が出来上がります」という意味で、パンフレットや建物図面集を受け取ります。
内覧会は、この図面通りに出来上がっているかどうかを、お客様の目で確認するためのイベントということになります。
しかしながら、受け取っている図面はあくまで設計段階の「予定図面」であり、実際には建築途中に「使い勝手を想定してスイッチなどの位置が変更になる」ということが起きます。
それは専有部分はだけでなく、共用部分においても同様で、様々な事情により軽微な設計変更が発生します。
不動産会社は変更箇所があった場合、訂正した施工図面をお客様に提出することが一般的ですので、きちんと受け取り、将来のリフォーム工事等に備えて保管しておきましょう。
また、設計変更などを依頼していた場合も、施工図面を受け取っておきましょう。
内覧会では、
実際にお部屋に入ったら、柱や梁の位置、
マンション内覧会で確認すべきこと
マンション内覧会当日は、やっとマイホームと対面できることにテンションが上がりそうですが、「契約通りに」仕上がっているかどうか、冷静に確認していきましょう。
柱や梁の位置・大きさ、スイッチやコンセントの数・位置などを契約図面を見ながらひとつずつ確認することが大切です。
次に、内装や設備にキズや汚れがないかをチェックします。特に壁のクロスは工事中に剥がれが生じたり、穴が空いていたりすることがありますので、入念にチェックしましょう。
物入れやクローゼットの中のクロスについては、荷物を入れてしまった後では確認することも難しくなってしまいますので、この段階で見逃してしまうと、後々大変です。
また、ドアや窓、引き出しも全て開閉してみましょう。建具の建てつけが悪い場合も引き渡しまでに調整してくれます。
さらに、ハンガーパイプや配管の継ぎ目部分など、本来ぐらつきがあってはならない部分についても、ぐらつきがないか確認してください。
過剰なゆとりがあると、使用していて事故になる場合もるため、注意が必要です。
マンション内覧会は採寸する日
部屋のチェックが済むと、もう一つ大事な作業が残っています。それは「採寸」です。
カーテン、エアコンの取り付け位置（天井や梁までの距離によっては取り付けられない機種があります）は皆さんが一番知りたい箇所でしょう。
図面から採寸することも可能ですが、実際に部屋の中でメジャーを使って採寸するのが一番正確です。
また、ベッドや大きな家具が入るかどうかの確認も重要です。
部屋に置けたとしても部屋の入り口のドアから搬入出来るか、エレベーターに乗せられるかなど、重要なポイントを見落としてしまうと大失敗してしまいます。
専門の業者さんに同行を依頼して、プロの判断にお任せするのもいいかもしれません。
マンション内覧会に持っていくと便利なツール
採寸のためには必ずメジャー（3ｍ以上の長めのもの）、暗いところのチェックに役立つ懐中電灯などがあると便利です。
水平器やビー玉などがあれば、床が変に傾いていないかもチェック出来ますし、デジタルカメラ（携帯カメラでもOK）があれば気になる箇所を記録として残すことが出来ます。
物件によって内覧会の時期も様々ですが、夏や冬には暑さ対策・寒さ対策が必要です。
概ね１時間半から２時間が平均的な所要時間となりますので、夏場は保冷剤やタオル、冬場はカイロなどがあると快適です。しっかり準備しておきましょう。
補修箇所の指摘は遠慮なく
不具合の程度は、人によって感じ方が違う部分もありますが、明らかに今後の使用に不安があったり、生活に影響がありそうなことはマンション内覧会の段階で補修してもらいましょう。
住み始めてからの補修は、想像以上に大変です。
最近ではこうした内覧会に同行して一緒にチェックをしてくれる専門業者もあります。もちろん有料ですが、「素人ばかりでは不安だ」という方は利用してみても良いかもしれません。
不動産は一生に一度の大きな買い物です。内覧会はただの内見会ではありません。後でトラブルにならないよう、しっかりとあなた自身の目で確認しましょう。
