マンション購入は、「一生に一度の高価な買い物」と言われます。
人生でそう何回も買い替えたり、買い増ししたりするものでもありません。(中には、そういう方もいらっしゃいますが…)
たまたまふらっと入ったマンションギャラリーで営業マンのトークに押され、生活感の無いオプションと設計変更だらけのモデルルームに感化されて衝動買い…
後悔してもあとの祭り、とならないよう、マンション選びに必要な準備をしておきましょう。
あなたにとっての優先順位を整理しよう
マンション選びの際に、あなたが重要視する項目は何でしょうか?
「環境が良くて、通勤の利便性が良いところ」
「子供の通学に都合が良いエリア」
「間取りは絶対3LDK以上」などなど
家族構成や年代の違いによって、またご家庭の抱える問題や状況によっても何を大事に考えるかは変化します。
まずは、あなたがマンション選びの際に絶対に外せないものの順位をつけてみましょう。
1)周辺の環境
2)駅までの距離
3)公共交通機関の利便性
4)通勤・通学の利便性
5)間取り・広さ
6)眺望・日照
7)分譲価格
8)設備の機能性やグレード
9)共用部分
10)アフターサービス
11)管理
12)売主の信頼度
13)資産性
14)その他(あなた独自の理由)
これらが代表的なポイントになりますが、全てが100点満点のマンションは残念ながら存在しません。もしあったとしたら、とんでもないお値段になるでしょう。また、その逆に「掘り出し物」の不動産というものも存在しません。(グレードや立地が良いのにあまりに安すぎるマンションは、何かそれなりの理由があるはずです。)
優先順位をつけたら、あなたが最も大事にしたい項目のベスト3をマンション見学の柱にしましょう。
誰にとっての重要項目か?
ある程度整理出来たら、その大事にしたい項目は「誰にとって」なのかも考えましょう。
例えば間取り。
「4人家族で荷物が多いので絶対に4LDKが良いんです!」という方がいらっしゃいます。
もしも子供が小学生ぐらいの兄弟だとしましょう。最近は個室の勉強机ではなく、宿題はリビングで済ませる「リビング学習」が主流です。中高生ぐらいになって初めて、個室に篭って勉強するようになるでしょう。また、何年後かには大学入学や就職などで家を出ていく可能性もあります。
子供の年齢差や性別によっても状況は変わってきますが、本当に4LDKでなくてはいけないのか?広めの3LDKでも十分ではないか?と考えを変える事も出来ます。
間取りが大きくなれば当然価格もアップします。予算に合えばOKなのですが、部屋数を3LDKにするだけで価格も下がります。また、同じ予算であればより上層階の部屋を選ぶことも出来るかもしれません。
また間取りや設備といった部屋の中身については、後からいくらでも変えることが出来ます。
壁を撤去して部屋を広くする、間仕切り家具でふたつに仕切る、ガスをIHヒーターに変える、など。少し柔軟性を持って考えると、選択肢も広がります。
日常の買物施設なども、近くに欲しいのはスーパーか大規模ショッピングセンターか市場か。高級路線が好みか低価格やディスカウントが良いのか。営業時間は深夜までか24時間なのか。
毎日通うのか、週末に一気に買い出しに行くのか、仕事帰りに寄るのか、具体的にイメージしておくと良いでしょう。
通勤や通学は毎日のことになりますので、ウエイトも大きくなる部分です。
とにかく時短なのか、時間がかかっても座れた方が良いのか、同じ時間なら電車でなくてもバス利用に変更してもOKか、など。
また、子供の通学期間は長くて◯年と割り切ってしまえば、大人の利便性を優先して考える事も出来ます。
どうしても今現在の子供の年齢や生活スタイルを主流に考えてしまうケースが多いのですが、子供はずっと保育園児ではありません。成長しますし、最短で18歳で家を出て行ってしまいます。あまりに「今」にウエイトを置くと何年か後に不便さを感じてしまうこともあります。
あなたの優先順位リストの上位項目が平均的以上であれば、たとえ初めて見学したマンションであっても躊躇しなくて大丈夫です。何物件か見学してから決めたい人も、あなたのリストに沿ってきちんと比較できるので、より良い選択が出来るはずです。
「不動産購入はご縁とタイミングだ」とも言われます。あなたにとってのご縁とタイミングを逃さないように、ぜひ優先順位リストを作ってみて下さい。