「住宅の満足度」は何で決まる?これから購入する人はここを押さえよう

不動産コラム

マイホームを購入する時には、皆さんいろいろな項目について吟味します。交通や生活の利便性といった立地面、物件そのものの広さや間取り、価格やランニングコストなど考えるべきポイントは多岐にわたります。結局のところ住まいの満足度とは何なのか、万人に共通するポイントを掘り下げてみましょう。

住まいの満足度を構成する3つの柱

「住まいの満足度」は、まず大きく3つの柱から構成されています。一つ目は金額面での「コスト満足度」です。これは価格や維持費、さらには将来の資産性なども含まれるでしょう。

二つ目は「所有満足度」です。人気のエリアに物件があること、デザインやランドマーク性などに関する満足度です。

そして三つ目が「居住満足度」です。自己居住用として購入する場合には一番ウエイトが大きいポイントと言えます。住まいそのものに関する様々な項目が含まれるので、さらに詳しく見ていきましょう。

居住満足度1「アクセス」

居住満足度を構成する大きなポイントの一つ目は、「アクセス」に関することです。

①最寄り駅までの距離

まずは、最寄り駅まで徒歩何分の距離なのか。通勤や通学で利用する最寄り駅は大事なポイントです。駅の直上に建設される物件が最短距離となりますが、多くの人が「近い」と感じるのは徒歩5分以内でしょう。また、中古物件を検索する際にも「徒歩10分以内」を希望する人が多いのも事実です。

2路線以上が利用できる、バス便も利用できるなどの選択肢があるとより評価が高くなります。

②都心

その物件の立地がどれだけ都心であるかもポイントです。都心であればあるほど、通勤時間も短く利便性が高くなるのは当たり前のことです。最寄り駅が「特急列車」の停車駅であるかも重要で、普通列車しか利用できない駅よりも人気です。

③新幹線・空港

新幹線駅と空港へのアクセスが楽なこともポイントです。出張が多い人や、旅行好きの人にとっては乗り換えなしでアクセスできると高評価です。

居住満足度2「生活利便性」

居住満足度二つ目のポイントは「生活利便性」です。

④物件の共用施設や設備

まずは、その物件の中にある共用施設や設備の充実度です。外に出かけなくても、どれだけの用事をすませることが出来るかというポイントです。これはタワーマンションや大規模物件の方が充実しています。

例えばコンビニエンスストアなどのミニショップ、トレーニングジム、キッズスペース、コワーキングスペース、スタディルーム、ライブラリー(図書室)、パーティルームなどです。コンシェルジュサービスがある物件では、クリーニングの取次や、宅配の発送などの手続き、レンタカーの手配などが可能な場合があります。ゲストルームは親族や友人が安価で宿泊できるので便利ですが、オンシーズンには抽選での利用となるケースがほとんどです。

⑤スーパーなどの商業施設

日常的に利用するスーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストアが徒歩圏内にあることは、生活利便性の中でも特に大きなポイントになります。ファミリー層には大きなショッピングモールがあると喜ばれますが、どうしても郊外になる可能性が高くなります。逆に都心部ではデパ地下しかないといった悩みも出てきます。昔ながらの商店街があれば何でも揃います。ライフスタイルに合わせて、バランスが良いことが判断基準となりそうです。

⑥行政・教育・福祉サービス

意外と見落としがちなのが、これらのサービスです。もちろん家族構成によって求めるサービスの比重は変わりますが、窓口までの近さはもちろん、自治体によって受けられるサービスの内容にも差があります。子育て世代への無償サービス・補助金などを充実させている自治体は、移住者にも人気です。

⑦安全性

日本は地震大国と言われ、近年大きな地震で甚大な被害を受けている地域があります。またこれから起こると言われている「南海トラフ地震」への準備や備蓄も重要です。地震以外にも大型台風や大雨による水害にも備えが必要です。前もって、被害が大きいと予想されるエリアは避けた方が良いので、これからは「ハザードマップ」の確認は必須です。

また、そのエリアの治安も重要です。購入前には昼間だけでなく夜間の状況も確認しましょう。

これらの満足度ポイントは将来その物件を中古市場で売却する際に、次の買い手にとっても同様に重要視されます。いずれにしても、どの項目にウエイトを置いて物件を選ぶかはそれぞれ異なります。すべての項目がパーフェクトであることが理想ですが、そのような物件はより高額になりますしなかなか存在しません。

まずは優先順位をつけて、ひとつひとつチェックしてみてください。