マイホーム探しの第一歩は、まずあなたが求める条件の優先順位をつけることです。持ち家となると賃貸住宅違って、そうそう住み替えることも出来ません。「立地」と一口に言っても、駅までの距離、通勤・通学のしやすさ、買い物の利便性など多岐に渡ります。間取り、部屋数、広さ、マンションの規模、駐車場、日当たりや眺望、そして価格。当然ながら全ての条件が100％揃っている物件は無いと考えましょう。その中であなたや家族が将来に渡って、快適な生活を送るために譲れないポイント、そして妥協できるポイントを決めてから物件探しをするのが重要です。
ですが、あまりに絶対条件にこだわり過ぎると好物件を見逃してしまうことも。今回は、こだわり条件を少しだけ緩める考え方をご紹介します。
「駅徒歩10分以内」のからくり
好条件の物件の代名詞とも言える「駅徒歩10分以内」物件。マンションを探している人の多くが、駅徒歩を10分以内と設定するのをご存じですか？実はこの◯分という表示は、80メートルを1分として表記されています。ですが、歩く速さは個人差があります。また、いくら10分以内の距離だとしても、途中に坂や階段などがあると10分以内にはおさまらないこともあります。そして途中にたくさんの信号や踏切などがあった場合、待ち時間までは考慮されていません。時間帯によっては10分を大きくオーバーしてしまうこともあるのです。坂道や信号待ちが多い徒歩10分物件と、13分表示だけど平坦な道で信号の少ない物件では後者の方が早くて楽かもしれません。通勤や通学で毎日歩く道ですから、実際に自分の足で歩いてみましょう。そして少しだけ「◯分」という条件を緩めてみると、価格が少し下がったり選択肢が広がります。
買い物は動線で考えよう
日常の買い物をするスーパーや大型商業施設が、近くにあるに越したことはありません。食料品などを毎日買い物する人は、駅からマンションまでの道中にあると便利です。いくら近くにあってもマンションの先にある場合、一度通り過ぎて戻ることになり移動距離が増えてしまいます。逆にお店が近くにないならば、週末にまとめ買いをするのも一つの方法です。計画的に買い物をすることで余計なものを買わずに済んだり、家計を見直すきっかけにもなります。また最近では日用品のほとんどがネットショッピングで手に入る時代です。嵩張るものや重量があるものは、宅配を活用する人が増えています。マンションでは宅配ボックスを設置してることが多いので、不在でも荷物が受け取りやすく便利です。
「南向き」ほんとのところ・・・
日本では南向きの住戸が重宝されるので、どうしても価格が高くなりがちです。確かにリビングが南に面していると日中の明るさは確保できますので、条件に上げる人も非常に多いのが事実です。しかし、それ以外の向きの部屋がダメかというとそうではありません。
共働きで日中家にいない家庭では、家族が揃っている朝方に日が差し込む東向きもおすすめです。午後からゆっくり洗濯物を干したい人には、少しでも西へ振っている方角がおすすめです。
実際に南向きの部屋に住んでいる人の感想の中には、「浴室や乾燥機で洗濯物を乾かせるし、花粉の季節は部屋干ししかしない。」「家具や家電が日焼けしてしまった。」「冷房代が結構かかる。」といった声もあります。「絶対、南向きが良い！」という条件にこだわっている人は、生活スタイルを振り返って他の向きも検討してみてはいかがでしょう。
眺望＝高層階に囚われていませんか？
バルコニーから見える景色が素晴らしい物件は誰もが憧れます。特にタワーマンションの高層階だと、数百万円価格が上乗せになってしまいます。実際生活を始めてみると「朝はエレベーターの待ち時間が大変。マンションから出るまでに何分もかかる。」といった経験談もあります。一方低層階だとエレベーターを使うことなく、階段で上り下りが気軽に出来るメリットもあります。同じ物件であれば使える共用施設も同じ、郵便ポストやゴミ置き場、駐車場・駐輪場など建物内での移動距離は少なくて済みます。実はコスパが良いのは低層階住戸なのです。
こだわっていた条件も視点を変えてみると意外と気にならなかったり、デメリットがメリットになることもあります。条件の幅を少しだけ広げる、緩めることで検討できる物件が増えたり、よりコスパの良い物件を見つけることが出来ます。
もう一度あなたのこだわり条件を整理してみましょう！
