「結婚」を機にマイホームを買う?

不動産コラム

マイホーム購入を考える大きな動機となるのがライフステージの変化。家族構成が変わった時、子供が小学校入学に入学する、子供が巣立った時などに「家を買おう」と決断する人が多いようです。中でも「結婚」を機に住まい探しをするカップルは、実に10組に1組とも言われています。新居を探している最中に、こんなに高い家賃を払うなら買った方がお得なのでは?と悩む人もいます。賃貸か?購入か?いずれにしても住まいは必要です。今回は結婚を控えたカップルがマイホームを購入するメリット・デメリットについてお話しします。

結婚を機に購入すべき?待つべき?

一度マイホームを購入すると、なかなか違う土地へ引っ越すのは億劫になります。勤務地が変わらず(転勤があっても通勤可能な範囲)長く賃貸に住む可能性がある場合は、是非購入をお勧めします。ずっと払い続ける家賃は無駄になってしまうからです。住宅ローンを早い時期に借入れすれば、完済も早く出来ます。

逆に、短い周期で転勤になるお仕事の方や社宅が用意されている方は、少し待った方が良いかもしれません。家賃補助が支給されたり、社宅に安く住める場合は、その期間に頭金を貯蓄することが可能だからです。

一方で子供が産まれ就学すると、転校の問題が出て来ます。ある程度の年齢になると生活拠点を動かさず親が単身赴任するのかなど、各家庭で話し合っておくべきポイントが出てきます。

結婚のタイミングで購入するメリット

結婚を機に、家電や家具を新調するカップルも多いと思います。例えば結婚と同時にマンション 購入した場合、その間取りに合わせてカーテン、エアコン、照明器具などを買い揃えることが可能です。得にカーテンは、窓の数とサイズが重要です。また部屋の数によってもエアコンと照明器具の数も変わります。冷蔵庫やベッドもサイズによっては入らないこともあります。引っ越しの度に買い替える必要がないのは、マイホーム購入の一番のメリットです。

ダイニングセットやソファなどの大きな家具も、部屋の大きさを考えて好みのものがセレクト出来るのがメリットです。

新築の場合にはオプション会などでトータルコーディネート出来るサービスもありますので、是非利用してみてください。

設備やセキュリティ面が充実

やはり賃貸物件と分譲住宅では、住宅設備が違います。例えばキッチン一つでも、「食器洗い乾燥機が付いている」「シンクが大きい」「ディスポーザーがある」「レンジフードがフィルターレス」「ガラストップの3口コンロ」など最新設備になっています。お風呂も「自動お湯はり、追い焚き機能付き」「浴室暖房乾燥機付き」「湯船が広い」など、賃貸物件には「全部付いていない」機能が揃っています。また、大型物件のタワーマンションなどでは夜間も警備員がいたり、警備会社のセキュリティが入っていることもあります。防犯マンションに認定されている物件では、塀や外階段に侵入防止の柵が取り付けられています。

居住性の高さや安心感も、マイホーム購入で得られる「価値」と言えるでしょう。

「入籍前」に住宅ローンを組む場合の注意点

マイホーム購入を決めた場合、住宅ローンも二人でペアローンや収入合算という方法があります。二人とも正社員であれば、借入できる金額も大きくなりますし選択肢が広がります。

ただし、今後もずっと二人で働き続けるのか、同じ条件で勤務できるのかを考える必要があります。女性が妊娠、出産を機に退職する可能性がある、産休や育児休暇に入る可能性があることを考えて、「一人の収入でも返済できる」範囲にとどめておく方が無理がありません。

また、まだ入籍前のカップルでも住宅ローンの借入は可能です。金融機関毎に規定は違いますが、「収入合算」や「ペアローン」の相手方が「婚約者」でもOKなところが多いようです。この時、金銭消費貸借契約時に「入籍していること」という条件付きでローンの承認が下りることがあります。契約までに戸籍謄本などの書類で入籍したことを証明する必要がありますので、スケジュール的に可能かどうかをきちんと話し合いましょう。

また一番懸念されるのは、「婚約を解消した」ケースです。もしも、入籍前に住宅ローンを収入合算やペアローンで組んでしまうと、ローンの返済(債務)だけは残ってしまいます。

実際の二人の結婚スケジュールと上手く合わせることが大事になりますので、注意が必要です。

結婚も人生のライフステージが変わる大きなポイントとなります。結婚を機にマイホーム購入を悩んだら、FP(ファイナンシャルプランナー)などに相談してみるのも一つの方法です。