マンションの間取り選びのポイント

不動産コラム

マンションを購入する際には、間取り図を見て部屋の内部を想像しなくてはなりません。中古マンションでは、まだ前のオーナーさんが生活していても見学可能な場合もありますが、想像と実物が違っていた・・・ということもあります今回は間取り図を見る上で知っておくべきポイントをお伝えします。

真っ直ぐな廊下vsL字型の廊下

まず玄関ドアを開けて室内に入ると、目の前に廊下があります。

玄関から一直線に廊下があって突き当たりがリビング・ダイニング、廊下の左右に居室や洗面・お風呂などが位置している間取りは、昔から馴染みのある一般的な形状です。

リビングに入るドアがかなり手間に位置している場合は廊下に使う面積が少なくなるので、専有面積を有効に使っている間取りとなります。

一方で、廊下がL字型に曲がっている場合があります。このタイプは玄関に入った時に部屋の奥まで見通せないのでプライバシーを守ることが出来ます。ただし、場合によっては廊下の面積を沢山とってしまうこともあります。全体的なバランスを見るようにしましょう。

片開きドアvs引き戸

片開きドアは、ぴったり閉まるので部屋の独立性が高くなります。音や光が漏れにくく個室や寝室に向いています。リビングに隣接した部屋でも、片開きドアなら寝室や勉強部屋、書斎として使いやすいでしょう。

部屋の内側へ開くか、外側に開くかによっても使い勝手が違ってきます。廊下を通る家族の邪魔にならないか?家具の邪魔にならないか?開く向きがどちらかにも注目しましょう。

一方、引き戸の場合は空間を最大限に使えるメリットがあります。大きく解放して2部屋を1部屋につなぐことが出来るのが魅力です。リビングの横の部屋が引き戸だと、リビングの延長スペースとして広く使えます。また、片開きドアの場合にドアが開閉する範囲には家具が置けませんが、引き戸は有効スペースが大きくなります。

最近では引き戸が吊り下げ式になっており、床にレールがありません。ゴロゴロ引きずることなく、また溝にホコリが溜まることもないのでお掃除も楽々です。

1WAYキッチンvs2WAYキッチン

出入り口が1ヶ所の1WAYキッチンは、背面の壁面が全て食器棚などを置けるスペースになります。また、小さいお子さんやペットがいる家庭では、1ヶ所に柵を取り付ければ出入りを止められるので安全です。

背面にもう1カ所出入り口を設け洗面室への出入りが可能になった2WAYキッチンは、料理と他の家事の同時進行がしやすくなるのが最大のメリットです。扉がある分食器棚のスペースが減るので、吊り戸棚など他の収納スペースを確認しましょう。

対面式キッチンvs独立型キッチン

キッチンに立った時、リビングダイニングが見渡せるのが対面式キッチン。料理をしながら子供を見守ったり、家族や来客とコミュニケーションを取りやすいのが魅力です。

料理の匂いがリビング方向に流れやすいので、早目に換気扇を回しておくと良いようです。

最近では、シンク上の吊り戸棚がなくダウンライトが埋め込まれているものが増えてきました。収納スペースは減りますがよりオープンな空間となり、明るいキッチンになります。

また、シンク前のカウンターの立ち上がりがなく、フラットな天板のキッチンもよく見かけます。掃除がしやすく、ダイニングテーブルとつなげて一体化した空間を作れますが、水跳ねには注意が必要です。

一方、出入り口以外を壁に囲まれた独立型キッチンは、料理に集中できる空間になります。急な来客時にも調理台やシンクを見られないので、慌てて片付けなくても済みます。また、正面の壁にフライパンや調理器具を吊り下げて収納することも出来ます。リビングダイニングに生活感を出したくない人に向いています。

ウォークインクローゼットvs壁面クローゼット

収納スペースの中に歩いて入れるウォークインタイプは、バッグやスーツケースなどかさばるものの収納がしやすいのがメリットです。一か所に全ての洋服を収納出来れば、季節の衣替えをしなくて済みます。

一方、壁面クローゼットは内部が全て収納スペースとなるので、床面積あたりの収納効率が抜群。ただし、収納量が大きくなるほど扉が増えて家具を置ける場所が減るので注意です。

収納の扉が引き戸になっていると、この問題も解決します。

間取り図ではハンガーパイプが図示されています。ただの物入れなのか、洋服が仕舞える収納なのかの区別を確認しましょう。

コンセントの位置

間取り図ではコンセントの位置も載っています。キッチンでは意外と家電を使うことも多いので、コンセントが十分にあるか、またテレビの視聴コンセントがどの位置にあるかで家具配置も制限されますのでしっかり確認しましょう。

梁の位置

マンションでは構造上、梁(下がり天井)が生じます。高さが制限されると背の高い家具が置けなくなる場合もあります。間取り図では点線で示されているので、知っておきましょう。

間取りが違うと、暮らし方にも差が出ます。好みにピッタリの間取りに出会えれば最高ですが、そうでない場合でも家具の大きさや置き方を工夫することで使い易くなります。